■ 普段の学生生活はどう過ごすのがいいの…?
■ 学校のカリキュラムにとりあえず従っておけば大丈夫?
■ 設計を頑張る気ではいるけど…
入学を控えた学生や、入ってまだ年数が浅い学生が知っていれば学生生活が上手くいくことをまとめたよ。
入学当初は同じくらいの学力のはずなのに、学年を追うごとに差が生まれます。
その差は、日々の積み重ねに他なりません。残酷です。
たかが数年でも、卒業時には大きな差が生まれています。
みなさんが後悔しないようにお読みいただけますと幸いです。
これまでの記事やinstagramの設計力を上げる方法の総まとめ記事です。体系的に学べます。
進路を迷っている建築学生必読。徹底的に組織設計事務所について解説!
1000冊以上読んだ私がつくりました。ここから選べば間違いありません。
課題中盤~後半に活用すれば評価アップ間違いなし。
建築学生の 生活編
生活編では学問以外の部分で、気を付けておくと良いことを紹介するよ。
ポイントは6つです。
建築学生が失敗しがちなことを避けて、有意義に過ごすために抑えておきたいことです。
- サークルや部活は入らなくても良い
- 熱心な友達がいると心強い
- 先輩との繋がりをつくろう
- 模型や旅行や本に…。出費が多い
- アルバイト中心にならないように要注意!
- 広めの作業スペースを確保
サークルや部活は入らなくても大丈夫
大学というとサークルや部活に入るイメージが強いかも知れませんが、そんなことはないよ。
僕も結局、一年経たずにやめてしまったな。
魅力的なサークルや部活に出会えたら入るのは全然良いんだけど、なんとなくなら入らなくて良いと思うよ。
サークル・部活に入らないという選択肢も大いにあるよね。
私は建築学科が忙しいことは噂で聞いていましたし、できる限り多くの時間を「建築」に捧げたいと考えていたので、サークル・部活は始めから入っていません。
ワクワクするような課題に、多様なワークショップ(体験型イベント)などがあって、サークル・部活に入らずとも十二分に青春は謳歌できているよ!
熱心な友達がいると心強い
「履修登録」「レポート」「テスト」と、どれも情報を集めることが非常に大切です。
熱心な友達と共に、一緒に頑張ることをお勧めします!
■ 最低限必要な授業はどれ?
■ どの授業が単位をとりやすい?
■ 学びが多い授業は?
履修登録にしても、なるべく情報収集しながら行い、特にこだわりがないのであれば仲の良い友達と科目を揃えましょう。
情報通の友達がいれば、なお良いですね!
レポートやテストも、それぞれの得意・不得意を補い合うように共闘することで乗り越えることができるよ。無理して一人で抱え込むよりも、人を頼ってしまおう。
これまで頼ってばかりだったから、これからは周りの人を助けられるようにしないとなあと思ってるところなんだ。
協力し合うのが大切だね。
そして最も時間を割くことになる「設計課題」ですが、精神的に追い込まれたり妥協しそうになった時に、案を見せ合ったり進捗状況を報告できる志の高い友達がいると、非常に助けられます。
一緒に大変なことを乗り越えた友達は、社会人になってからも、かけがえのない戦友です。
先輩との繋がりをつくろう
熱心な友達をつくろうという話と似ていますが、先輩との繋がりをつくることで、非常に多くの情報が手に入ります。
情報があることで「履修登録」「レポート」「テスト」が有利になることは言うまでもありません。
それだけでなく、先輩から模型やパースのつくり方を学んだり、自分の設計課題の講評をしてもらったりすることできます。
先輩とつながるチャンスは、実は結構たくさんあります。チャンスをものできるかは自分次第ですので、積極的にコミュニケーションを図ってみましょう。
▼先輩とつながるチャンスの例
■ 先輩たちが企画するワークショップ(体験型イベント)への参加
■ 模型のお手伝い制度(←後述します)
■ 友人を介した紹介
■ サークル・部活
■ アルバイト
■ その他色々
ここで一つ特筆すべきは「模型のお手伝い制度」です。
入学したての方には聞きなれない言葉ですよね。
頑張っている先輩の背中を見ると、モチベーションが高まるね!
模型や旅行や本に…。出費が多い
課題の模型材料費、建築を見にいくための移動代や宿泊費、勉強のための本代…。
出費がかさむ、と言うのは全建築学生の悩みでしょう。
特に馬鹿にならないのが模型材料費で、気がつくと数万円掛かっている、なんてこともざらにあります。
仕送りや奨学金を借りるかといった条件は人それぞれでしょうが、限られた金額を何に使うのか?
● 飲み会?
● 洋服?
● デート?
いずれにしても、どこにお金をかけるかで将来が変わってくることは確かですので、よく考える必要があります。
ちなみに、私が一番お金をかけたのは「本」です。
私が設計課題の平均順位で学年1位になれたのは、読書のおかげです。
大学に入るまで読書初心者だった自分は、建築ジャンルに限らず、小説、ビジネス、自己啓発と読み漁りました。
本代は、親にお願いして出してもらいました。とても感謝しています。
読んだ方が良い本は 『建築本100冊リスト』にまとめていますので、是非ご活用ください。
難易度や参考読書時間が記載されていますので、自分に合った本を手に取ることができます。
このリストから選べば、確実に設計の実力をつけることができますよ!
アルバイト中心の過ごし方にならないように要注意!
建築学科は出費が多い、、ということでアルバイトを沢山しようと考える学生が多くいます。
もちろん、アルバイトでお金を稼ぐことは必要なことですが、
なかには夜勤バイトを入れていて起きられず、授業に出られなかったり…
シフトを入れ過ぎて課題をする時間が作れなかったり…
そうした状況では本末転倒ですので、アルバイトのやりすぎは注意しましょう。金銭状況は人それぞれで、個々に事情があると思いますが…。
アルバイト先の選択肢として「設計事務所」もあるよ。
僕も先輩に紹介してもらって始めたところ!
長くなくても(数週間〜数ヶ月)、いくつかの事務所に行くと差が分かっていいよ!
私はいくつか行きましたが、事務所ごとにすごく環境や雰囲気に差がありますよね。将来のことも想像できて、とても有意義な経験になっています。
たまに、ものすごい安いバイト代しか払われない事務所もあるので、事前に確認して気を付けておこう。
そんなひどい事務所もあるんだね…。
広めの作業スペースを確保
入学タイミングで一人暮らしを始める方も一定数いらっしゃると思いますが、注意点があります!
模型製作にはそれなりに広さが必要となるので、「生活スペース+1部屋」あるところを選びましょう。
生活さえできれば良いやと6畳1Kに住んでいた人は、結局1年以内に引っ越ししていました。
もし家賃がそこまで変わらずに、築年数等の条件と引き換えに広い部屋があるのであれば、そちらを選ぶのをお勧めします!
自分は、学部2年生から一人暮らしを始めました。
実家から学校は1時間半程度で通えるため、1年生は実家暮らしでした。
しかし、大きな模型を持って電車に乗ったり、実家にまとまった作業スペースを取るのが難しかったので、2年生から一人暮らしに切り替えました。
2DKのアパート(田舎なので家賃は4万円台!)で一人暮らしを始めましたが、さすがにスペースを持て余しましたので、広めの1Kか1DK程度が良いと思います。
ご参考までに。
部屋選びを迷われている方は、次の記事を参考にしてください。
⇒ 建築学生は一人暮らしと実家暮らしのどちらが良い?【部屋選びのポイントも解説】
建築学生の 学問編
建築はいくら学んでも学びきれないくらい奥深いものなんだ。授業に自主学習に大忙しの日々だと思うけど、どのような意識や心掛けで学問に取り組むべきか説明しようと思う。
いよいよ学問編だね!楽しみにしてたよ!
授業以外の過ごし方で「建築への理解」も「設計力」も、みるみる差がついてしまうので、ぜひ心にしっかりと留めておこう!
うん!
- とにかく建築の知識がないと何も生み出せない
- 高学年になってから焦っても挽回は難しい
- 厳しい評価を受けても切り替えよう
具体的な「建築の学習法」については、次の記事を参考にしてください。
⇒ 【建築の学び方】設計に活かせる勉強方法を現役設計者が解説
建築の学習法の完全版(有料版)もありますので、より本気で取り組みたい!という方はこちらをご確認ください。
⇒ 設計力を上げる建築の学び方総集編【本質的な思考法から即効性のある具体策まで】
とにかく建築の知識がないと何も生み出せない
建築家や建築物を幅広く知っている必要があります。
無から有は生まれないませんので、知識が全くないと「アイディが全然思い浮かばない」と、苦しむことになります。
ちょっと厳しく聞こえるかもしれないけど、知識が少ない学生に限って、その限られた情報が全てだと思い込みがちなんだ。
なんだか自分のことを言われているようで、耳が痛いな…。
こうした学生はものすごく多いんだ。実際に自分で気がつくことも難しいしね。
えっと、どうしたら良いのかな?
建築雑誌や建築の本を何冊も読んで、少しでも網羅的に情報を入れようと心掛けると良いよ。
勘違いした方向に進まないように、もう一度気を引き締めて知識が得られるように頑張る。
あえて当たり前のようなことを言うけど、知識は多いほど良いよ。
読むべき雑誌はGA JAPAN(←日本の建築)、GA DOCUMENT(←海外の建築)が有名建築家だけを厳選して取り上げているので良いと思います。
GA JAPANは文章も多めですが、始めは興味が湧いたところだけ読んでみましょう。
新建築という雑誌も定番で、こちらは割と手広く作品が載っており、リサーチに役立ちます。
詳しくは、建築学生必読の雑誌紹介とその読み方解説をしている以下の記事をご覧ください。
⇒【建築学生の必読書】おすすめの建築雑誌を現役設計者が紹介
とにかく大切なのは幅広く知識を蓄え、建築を俯瞰的に、相対的に捉えられるようになることです。
そのベースを作った上で、応用したりオリジナリティを追求していきましょう。
高学年になってから焦っても挽回は難しい
高学年になって設計で上位者にいる人たちは、1〜2年生の段階から気合いを入れて、頑張り続けています。
時間があればスケッチをしていたり、本を何冊も読んだり、あちこち建築を見て回ったり。人それぞれではありますが、こうした積み重ねは4年生や大学院に進んでから現れます。
怖いのが、2〜3年生くらいまでの設計課題は、短期的な頑張りでもどうにかなってしまうことです。
でもそれはまだ、学生みんながほぼ素人だから。
4年生や大学院生になると、一夜漬けでは通用しません。
高学年になってからやる気を出して、頑張り始めたとしても、追い付くのは非常に難しいです…。
そのため、(もし上位者を狙うのであれば)早い段階で気持ちを引き締めて取り組み始めることをお勧めします。
厳しい評価を受けても切り替えよう
講師から厳しいコメントを受けた場合
自分が作った作品が全然評価されない…
なんてことはよくあります。
「どこがいいか全くわからない」とか、ボロクソに講評されることもあります。
講師も本気で建築に携わっているプロなので、コメントも結構本気なんです。
そうしたプロから見ると、学生が手を抜いた部分とか、考えが及んでいない部分が透けて見えるんですよね。
学生として心がけておくことは、
厳しいコメントをされても建築を諦めないこと。
見返してやろうという気持ちで、気分を切り替えてモチベーションに変えることです。
この経験を繰り返していくと、メンタルも設計能力も鍛えられていきます。
「自分」という存在を否定された訳ではなくて、「案」を否定されただけ。次はもっと良い「案」を作って講師を認めさせよう。
なかなか良い順位が取れない場合
設計課題ではハッキリと順位が出ます。
「今回は全然ダメだったな〜」とか
「なんでアイツより順位が低いんだよー」とか
課題のたびに一喜一憂するものです。
頑張ったのに、全然上位者に入れないこともあるでしょう。
ですが、そこで「自分にはセンスがないんだ」と諦めるのは思いとどまってください。
センスがない訳ではなくて、まだ建築設計のコツが掴めていないだけの場合が大半です。
設計課題にははっきりと3つの評価軸があるんです。
それを理解していれば、センスなど関係なく順位は全く変わります。
設計課題を研究し尽くしたからこそ伝えられる内容だよ。絶対に知っておこう。
この評価軸を知ってから、課題への意識が大きく変わりました。
まとめ:学生生活を充実させるために
入学を控えた学生や入学初期の学生が知っておくと学生生活が上手くいく、というポイントを紹介しました。
冒頭の繰り返しになりますが、入学してからどのように過ごすかで、数年後に大きな差が生まれます。
学生生活の数年間で積み上げたものは、大きく将来に影響すると、社会人になったいま実感しています。
この記事をきっかけに、学生生活を見直して、数年後に良い結果につながることを願っています。
ではでは。