私は学生時代、多くの設計課題で全体講評に選抜されて優秀賞を取ることができました。
毎回上位になる私は、
『どうして設計ができるの?』
『どうやって設計しているの?』
といった手法を聞かれるようになりました。
*
コンペや卒業設計展で複数の受賞歴が得ることができました。学外でも評価をもらい始めた私は、
『どうやれば評価されるの?』
『どうやったらそんな案が思い付くの?』
といった秘訣を聞かれるようになりました。
*
そして在学時の設計課題の平均順位が1位となり、第一志望だった最大手設計事務所に入社が決まりました。
『才能があるからな〜』
『将来を楽しみにしているよ』
などと言ってもらえることが増えました。
*
これだけを読むと、ただの自慢に聞こえるかも知れません。
でもお伝えしたいのは、ほとんどの人にも実現可能だということです。
親や身近に建築家が居たわけでもなく、デザインに関して無頓着でしたし、芸術鑑賞もしたことがありませんでした。大学に入る前の建築の知識は限りなく0でした。
特別頭が良いこともなく、センスなどという言葉とも無縁でした。
その状態からスタートしても、冒頭の結果は得ることができました。
*
私がここまでお話しした内容、
- 学年で上位者になる
- コンペや卒業設計展で入賞する
- 望んだ事務所に入る
同期や後輩から、これらについてのアドバイスを求められても正直的確な言葉が浮かびませんでした。
でも今となってはある「答え」に辿り着いています。
結果として誰にも伝えていなかった『秘密の方法』をみなさんにこの記事でお伝えしたいと思います。
*
- 学年で上位者になる
- コンペや卒業設計展で入賞する
- 望んだ事務所に入る
これらのことは、十分に実現可能なことです。
『世界で活躍する巨匠になりたい』とか『プリツカー賞』が取りたい、みたいな夢の実現方法は私には検討がつきませんが、それに比べれば全然簡単なことです。
*
前置きが長くなってしまいましたので『秘密の方法』をお伝えします。
その方法とは、
『知っていて、できることを、やる』
ということです。
特に最後の「やる」というのが大切です。
何を言っているんだ…。という感じですよね。
例えば、
運動をすれば健康になる
ということは皆さん知っていることです。
日頃から階段を使うと運動になる
これも皆さん知っていることです。
でも実際は、ついつい楽をしたくてエスカレーターやエレベーターを使ってしまいます。
だから健康じゃないのです。
『知っていて、できることを、やる』
ということは、
日頃から階段を使う
ということです。
■ 約束をやぶらない
■ 元気に挨拶をする
■ 思いやりを持つ
■ 机の上を綺麗にする
■ 夜更かしをしない
こんな当たり前に大切なことをしっかりとやろう、という話しです。
これを実践できている人はあまり居ないと思います。
*
建築に話を寄せると、例えば以下のようなことがあります。
■ 時間を掛けて設計課題に取り組む
■ 建築を沢山見に行って感覚を養う
■ コンペ案や優秀な設計課題を見て分析する
当たり前すぎることですよね。みんな知っていて、やろうとすればできることです。
あとはそれを徹底的に「やる」だけです。本当にシンプルにそれだけです。
周りを見渡して、同期や先輩よりも行動に移せば結果が出ます。
*
他にも
■ 検討案を何十個も出す
検討で1案だけ出すのと10案出すのとでは、10案出す方が良い案が生まれます。
20案や30案出せたらさらに良い案が生まれる可能性が高まるでしょう。
多くの案を出すことで相対的に比較もできるし、良い点も悪い点もより多くの知見を得ることができます。
案を組み合わせることで新しい可能性を見つけることもあるでしょう。
沢山案出しをするほど、結果的に良い案に到達できる。
ものすごく当たり前のようなことですが、2~3案で満足してしまう人がほとんどです。
■ 本や雑誌を沢山読む
月に1冊読む人と10冊読む人では、知識にも理解力にも大きな差が生まれます。
建築家の本を読めばその著者の思想に触れることができるし、雑誌を見れば沢山の事例を吸収することができます。本や雑誌を読まめば知識や理解力や思考力やアイディア力など、建築に必要な能力がいくつも向上します。
本を読む時間がないと言っている人は沢山いますが、本を読むこと以上に大切な予定があるのでしょうか。多くの人にとって読書が過小評価され過ぎているように思います。
*
なるべく設計課題に時間を掛けたり、雑誌やネットのコンペ案を分析したり、芸術に触れて感性を磨いたり、当たり前に『知っていて、できること』は沢山あると思います。
私からすると、ほとんどの人が充分に『やっていないだけ』なのです。
- 学年で上位者になる
- コンペや卒業設計展で入賞する
- 望んだ事務所に入る
これらを実現するのに特別な才能は必要ありません。
朝まで飲んでいたり、サークルやバイトに明け暮れたり、ゲームばかりしていたり、それで設計力が向上する人なんていません。
私は結構、知っていて、できることを、やってきたと自負しています。
一日中建築のことを考えていたり、朝から図書館にこもって本を読んだり、模型を何十個も作ったり、そんな日々を何年も過ごしてきました。私にとっては当たり前の日々でしたが、振り返ってみると同じことをやっている人はいなかったと思います。
この記事を読んでいる人はすでにやるべきことを「知っていて、できる」状態にいます。
あとはそれをごく当たり前に『やる』人が願いを叶えます。
手前味噌ながら、『ケンチクカノオト』は建築家を目指して頑張りたい人のためのブログです。願いを叶える強力な手助けになること間違いなしです。
その頑張りを結果につなげたいという方は、是非色んな記事を読んでみてください。
これまでの記事やinstagramの設計力を上げる方法の総まとめ記事です。体系的に学べます。
進路を迷っている建築学生必読。徹底的に組織設計事務所について解説!
1000冊以上読んだ私がつくりました。ここから選べば間違いありません。
課題中盤~後半に活用すれば評価アップ間違いなし。