【建築設計課題】建築学生が失敗しがちな5つのポイントを解説

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タテル

頑張ってるつもりなんだけど、最近あんまり結果が出ないんだよね…。

セン先生

どうしたの?

タテル

リサーチやスタディを沢山したし、成果物までこだわって作ったのに、あんまり評価が良くなかったんだ…。

セン先生

頑張ってはいるけど結果が出ない学生の共通点はいくつかあるよ。

タテル

そうなんだ…。何が原因か自分だとわからないんだよね。

セン先生

これまで学生にアドバイスをする機会が多々あったんだけど、感覚的には8割くらいの人に当てはまるから、タテルくんにも当てはまるかもね。

タテル

聞くのは怖いけど、現状を知らないと成長できないよね。教えて欲しいな!

セン先生

良い心意気だね!紹介していくよ!

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課題中盤~後半に活用すれば評価アップ間違いなし。

当記事の内容
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▼失敗しがちな5つのポイントを設計の段階順に並べると…

  1. コンセプトが曖昧
  2. コンセプトに共感できない
  3. コンセプトと設計内容が合っていない
  4. 個性が示せていない
  5. コンセプトではない部分の表現に凝っている

どれも学生の設計課題で頻繁に見られる失敗ポイントです。

頑張って設計しても、5つのポイントに当てはまっていると、思ったような評価を得られないので、非常に勿体無いことになります…。

セン先生

頑張りが報われるためにも、一つ一つ解決していこう!

タテル

よろしくお願いします!

vague idea

非常に良くある失敗ポイントです。

どこを目指して設計しているのか?
目標が見えずらい設計案を良く見ます。

本人の中では目標のイメージがあっても、それが言語化されいないことが多いです。

あるいは本人自体が目標を見失っている可能性があり、設計内容からも迷いが伝わってきます。

あるいは単純に説明が上手くいっていないということも…。

タテル

沢山考えると、それをまとめるのが難しいんだよね。

セン先生

気持ちは分かる。たしかにボールを遠くへ投げるほどに結論を出すのは大変だよね。

タテル

最近特に考えすぎちゃって。どうしたら良いのかな?

セン先生

一つは課題後半のどこかで踏ん切りを付けて、これ以上は話を広げない、と決めるタイミングを作ることだね。遅くとも提出2週間前からはまとめることに注力しよう。

タテル

なるほど。ずるずるしないように、どこかで決意する必要があるんだね。

セン先生

あとは課題中盤くらいからコンセプト文を書き始めることだね。

タテル

課題中盤で?早すぎないかな?

セン先生

最後に言語化するのはとても大変だし高い文章力が必要になるから、変わってしまう前提で、ちょこちょこ文章にしておくと助かるよ!

タテル

なるほど!やってみる!

palm with light bulb

「コンセプト自体が良くない」ケースです。

例えコンセプトが言語化されていたとしても、共感してもらえなければ設計は評価されません。

そうした人は極めて主観的な考えをコンセプトにしていることが多いと思います。

「建築」は絵画や彫刻と違って、ほとんどの場合クライアントなしでは作ることができません
また、規模が大きくなれば多くの利用者に影響を与えます

そのため、設計者は他人に「共感」してもらう能力があった方が良いと思います。

タテル

「コンセプト自体が良くない」って結構言われるときついね…。

セン先生

まあ主観的なテーマを追求するのが悪いわけではないんだけど、評価を得るって観点から言うと、共感されるコンセプトを扱うべきだね。

タテル

たしかに。でも自分のコンセプトが共感を持たれるか自信がないな…。

セン先生

「自分以外の何かのためになっているか?」が一つの判断基準になるよ。

タテル

心がけてみるね!

自信がないときは次の記事のテーマに関連したコンセプトを設定するのがおすすめです。
⇒建築のコンセプトの考え方と事例紹介

very worried woman

コンセプトが明確で素晴らしいのに、コンセプト通りの設計ができていないケースです。

一番良く見かける失敗ポイント、かつ、非常に苦労するポイントだと思います。

コンセプトを立てたら、コンセプトを実現するために全ての設計を行いましょう。
配置、ゾーニング、プランニング、断面、立面、などなど全てです。

コンセプトと設計に一貫性がないと、説明を受けた側は混乱し、もちろん評価にもつながりません。

セン先生

きっと本人もコンセプトあるいは設計内容に納得できてないんじゃないかな。

タテル

一貫性を持たせるって結構難しいよね。

セン先生

そうなんだ、当たり前のように思えるけど、意識的に時間をかけて考え抜かないと達成できないよ。

タテル

よし!次の課題では一貫性にこだわってみる!

セン先生

頑張って!必ず評価は良くなるよ!

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設計は与条件があれば、ひとまずそれなりの形にすることは可能です。

だけど…、そこに設計者なりの提案がなければ評価は得られません。

個性の有無と、良い設計かどうかは、また別の話です。個性がなくて良い設計というのは全然あることです。
ただ、個性がないと他人には響かないというのが設計課題の現実です。

例えば『幕内弁当』は美味しいけども、絶賛することはないですよね。
それが『すき焼き弁当』や『うなぎ弁当』だったらどうでしょう?

設計課題が相対評価である以上は、「個性」がある方が評価を得ることができます。

個性があるということは、何かしら議論にもなるということです。

セン先生

案に対して意思を持って、それを表明する姿勢が必要ということだね。

タテル

そうか、確かに上位者にはキャラが立っている人が多い気がするな。

セン先生

あまり露骨に個性的にするのは良いとは思わないけどね。個性が勝手に滲み出てしまうくらいに設計にのめり込めると良いね。

タテル

のめり込むか。そうしたら勝手に個性が出るんだ。

セン先生

うん、きっとそうしたときはタテルくんの個性も案に出てると思うよ。

セン先生

あとはその個性に自覚的になって、どこにこだわったのか、どこが他の人と異なるのか、そうした点を有効にアピールしよう。

タテル

プレゼンが上手い人って、的確に個性をアピールできているよね!

Expression of commitment

模型やパース、諸々を細部までこだわりたい気持ちは分かりますが、

提案のコンセプトに関わりない部分ばかりにこだわって、むしろコンセプト部分が霞んでいることがあります。

本筋じゃない部分にこだわると時間が取られますので、
そのぶん、コンセプトに関わる提案内容に割ける時間が少なくなってしまいます。

模型・CG・図面・その他の表現は、全てコンセプトのために作成するようにしましょう。

セン先生

あくまで、表現<設計内容 じゃないと本末転倒だよ。

タテル

そうだよね。将来的には本物の設計した建物自体で勝負するんだもんね!

セン先生

その設計案の空気感とかを表現しているならば良いけどね。表現をするのであれば、上辺だけじゃないものにしよう。

最後に、5つの失敗しがちなポイントの解決策を見ていきましょう。
設計課題の際は、ぜひ以下のことを取り入れてください。

「頑張ってはいるけれども結果が出ない」という学生の特徴と、その解決策を説明しました。

当てはまる項目がある方は、この記事をチェックリストのように活用して設計課題に挑んでください

ではでは。

プロフィール

sen先生のアバター sen先生 読書好きの建築家

建築学科を卒業して、国内最大手事務所で働いていたらしい。現役建築家。
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